人気ブログランキング |

カテゴリ:セロー225( 87 )

セロー225W・パーツの更新

a0279883_23035037.jpg
セロー225W('93/4JG1)、中古購入から5年が経過し、各部に傷みが目立ってきました。

※この車両の更新経緯については以下を参照下さい。
・購入とステータコイル交換(2012年8月)
・腰上バラし、純正ピストンへ(2012年10月)
・腰上&腰下バラし(2016年5月)
・エンジンO/H詳細(2016年6月)

20年落ち、走行3万kmの車両を、某オークションサイトにて購入しました。…が、とにかく程度が悪過ぎて当初から購入費用(約5万円)を上回る修理に苦しめられ、最初の車両選びが何よりも重要と深く反省&気付かされた車両です。
とにかく…直しても直しても完調にはならず、「直して⇔走って」の無限ループが、そのうち「直して→直して→…直らず→悩んで→また直して」の整備教材のような存在になってしまい、何度売り払おうとしたことか…。※まだ乗っていますが(^^;)


最近ではもっぱら林道用として乗っており、獣道等で倒したりすることも多いのですが、多少のキズや破損は気にしないどころか、洗車すら全くしておりませんでした。
メンテといえば走り出す前のチェーン&リンクのグリスアップ、空気圧チェックくらいなもので、さすがに手を抜き過ぎかな?とも反省しておりました。


なので、今回はオフシーズンにちまちまと集めていたパーツ(中古がメイン)を一気に交換、リフレッシュすることにしました。



まずは不調だったセルモーター
セルを回すと「キュ、ガリュッ、ガガガガッ!」と、異音の頻度が徐々に大きくなってきました。
スタータギア周辺(エンジン左側)ではなく、明らかに右側(セルモータ側)からの異音でした。
a0279883_23282806.jpg
左:今までの
右:オークション購入品(1,573円)
※余談ですが、セロー225用のパーツはオークションでも高値安定なので、流用できる他車種の物を購入しました。これはTW(200か225かは不明)用ですが、形状は同じでした。
落札価格は破格の334円!…も、送料1023円、振込手数料216円と、結局高くはつきます。でもセロー用より断然安く程度も良いものが多いです。


a0279883_23292842.jpg
分解してみると、異様な光景が…
削れた磁石の粉、そして片方の磁石がズレて手前に飛び出している、角度もおかしい…。


a0279883_23285832.jpg
外観からは異常は分かりませんでしたが、マグネットが外れており、ローターで削れておりました。
しかしよく今までセル回っていたな…。おつかれさま、合掌。


a0279883_23295882.jpg
TW用のセルモーターに交換、無加工で取り付きました。
セルも気持ち良く「キュキュキュッ!」と回ってくれました。



次はスイングアーム
a0279883_23303945.jpg
こちらもだいぶサビが目立っていたので、程度の良い物(右側)を入手し、塗装しておきました。
お値段は、ショック、リンク、サイドスタンド付きで3,700円+送料と、こちらもお買い得でした。
※このスイングアームは3年程前に購入しておりました、送料がかかる大物は意外と値が上がらないので、付属品等も考慮して購入すると良いかもしれません。


a0279883_23310995.jpg
チェンスライダーも格安で入手した純正新品に交換、スタンドも塗装してリフレッシュしました。



せっかくの機会なのでチェン(スプロケ)ガードも交換しました。
a0279883_22190068.jpg
スイングアームを綺麗にしたら目立つようになってしまいました。
ヒビも入っていて、交換がベターと思います。

a0279883_22190571.jpg
こちらも交換しました。(純正新品:2,192円)

a0279883_22190951.jpg
綺麗になりました。




外装も少し綺麗にしました。

a0279883_23313129.jpg
フロントフェンダー、ステッカーが剥がれてしまっていたので、交換しました。(1,000円+送料)
当時のステッカーは既に廃番なので、地道に探しておりました。
このカラーは'93モデルだけのものですが、セローが一番売れた時期のモデルのため、タマ数が豊富で助かりました(^^)



続いてアシストグリップ、
a0279883_23314400.jpg
セローのヘッドライト下に付いている特徴的なパーツです。
リア用とセットで購入(1,850円送料込)したものを塗装しました。※純正品は単品で4千円します

a0279883_23315247.jpg
装着前の状態、何度か溶接しながら使っていたのですが、とうとう折れて無くなってしまいました。


a0279883_23315780.jpg
装着後、やはりこれが無くてはセローらしさが出ません(^^)
何より崖落ちからの引き上げには重宝します。




次はウインカーレンズ
a0279883_22183746.jpg
いつの間にか…じゃなく、獣道で倒した時に無くなってしまったので…

a0279883_22184300.jpg
新品交換しました。
レンズ616円、ゴム(ブラインドプラグ)140円
a0279883_22184775.jpg
装着後、ウインカーAssyで中古とも考えましたが、新品は間違いのない選択だと思います。




工具入れも経年劣化で破損しておりました。(純正新品:1,631円)
a0279883_22191758.jpg
225WE用のゴツくなったタイプにするかも考えましたが…、
a0279883_22192322.jpg
やはりこの型(225W)のセローにはこちらのほうがしっくりきます。
ゴム製の蓋は留め具壊れているためタイラップを併用して口が開かないようにしております。




…と、用意しておいたパーツは交換し終えました。
a0279883_18194627.jpg
以上で更新メンテは終了、
年代物のトレール車なのでそれなりにパーツの交換が必要になってしまいます。

セロー225W、現在もその人気は衰えませんが、徐々にパーツは入手し難くなっております。

今回は私なりの節約メンテ方法をご紹介しました。





にほんブログ村
by love_cub | 2017-06-08 18:47 | セロー225 | Comments(2)

セロー225WE・クランクオイルシール交換

a0279883_22190353.jpg
先日の林道ツーの前に突然のオイル漏れで無念のリタイアをしたjunz06さんのセローですが、ようやく修理が完了しました。



a0279883_22184541.jpg
Fスプロケの裏側にあるオイルシールが飛び出してしまったのが原因です。
セロー225の持病の一つらしく(といっても20年前の車両なので経年劣化ですね)、ここは素直に交換することに。


a0279883_22191327.jpg
早速純正部品を取り寄せました。右が新品です。
外径を測ると0.1~0.2㎜ほど肉痩せしていました。中心のシール部もすり減っているように見えます。


a0279883_22192002.jpg
シール部にキズを付けないよう、マスキングテープで養生しながら挿入しました。
C90改さんからの情報頂きました、再発防止策としてクランクケース側を入念に脱脂し、ボンドを塗ってズレ止めをしてみました。


オイルは交換したばかりでしたが、漏れてだいぶ減ってしまったので交換しました。
a0279883_09554812.jpg
Gulf ブレイズ10W-40、JASO:MAです。
純鉱物油ですが空冷エンジンの古いバイクにはマイルドな特性でちょうど良いと思います。


a0279883_22193620.jpg
ついでにオイルフィルターも交換しておきました。これは在庫がたんまりとありましたので…押し売りです(^^)



さて、オイルにまみれてしまったタイヤですが、見るに堪えないので交換してあげることに(^^)

a0279883_22195259.jpg
と言っても私のお古のタイヤがあったので再利用しただけです。
銘柄は同じTR-011Tourist、現在チューブを入れていますが、元々セロー225WEはリヤチューブレスなので、今回は本来のチューブレス仕様に戻すことに。



a0279883_22200772.jpg
タイヤを外し、私の225Wのホイール(左)との比較です。
225WE(右)のホイールはビード落ち防止のため内側にもリブがポコンと立っています。
これが曲者で、タイヤ交換の際は手やレバーだけではなかなかビードが落ちてくれません。

今回はビードブレーカーを使用しましたのですんなりいきましたが、これが山の中だったらかなり苦戦すると思います(^^;)



a0279883_22201682.jpg
チューブレスにすべく、ビードが接触する部分は入念に磨き込みました。



a0279883_22202206.jpg
バルブも新品に交換しました。


a0279883_22210044.jpg
これでOK、山も少し増え、あと500㎞くらいは走られそうです。
…と言いますかjunz06さん、この山では前に進まなかったでしょ?



さて、不要になったチューブですが、保管して置こうと思い、エア漏れのチェックに空気を入れてみたところ…

a0279883_22203536.jpg
こんな感じでいびつに膨らんでしまいました、まるで動脈瘤です。奥側は正常なチューブ。

空気を入れる前、オイルでしっとりしているな…とは思ったのですが、かなり劣化していたようです。
すり減って薄いところもあったりと、もう再利用はしないほうが良いと判断し、廃棄しました。
junz06さん、しばらくはチューブレスで行きましょう!(パンクキット買っておいてね!)



a0279883_22455553.jpg
チェーンはもう伸び伸び&ガタもあり限界ですね、スネイルカム(アジャスター)が7(9までありますが、通常は5くらいまでしか見たことありません)まで来ても伸び伸び状態です。
次のタイヤ交換の時には一緒に替えましょうね(^^;)


a0279883_22460456.jpg
これにて完成、あとは試走をして異常無ければお渡しできます。 →異常なしでした!

早速林道行く?





by love_cub | 2016-11-01 23:01 | セロー225 | Comments(6)

セロー225O/H・あとがき

a0279883_16342620.jpg
セロー225W(4JG1型)のエンジン・フルオーバーホールはひとまず完結しました。

後書きとして、交換箇所の記録を残しておきます。



≪作業実施期間≫
6月上旬~7月中旬(約40日間)

大まかな作業工程
・1週目:分解、検測、調査、方針検討
・2週目:腰下パーツ発注、ボーリング依頼
・3週目:中だるみ
・4週目:洗浄、ガスケット剥がし、ポート加工、WPC依頼
・5週目:腰下組立、腰上パーツ発注
・6週目:腰上組立、試走&再調整、完成




≪主な不良箇所≫

a0279883_23131621.jpg
・クランク(コンロッド)ベアリング


a0279883_03175899.jpg
・シリンダー&ピストン


a0279883_06330997.jpg
・カムシャフト周り



a0279883_22220825.jpg
・クラッチ(フリクションディスク)





≪交換及び補修したパーツ≫

a0279883_16322684.jpg


クランクケース周り
a0279883_16335099.jpg
・クランクシャフトAssy:37,368
・全ベアリング:7,056(非純正部品含む)
・消耗パーツ:3,350

 計:47,774円




クラッチ周り

a0279883_16435002.jpg
・フリクションディスク:8,225
・消耗パーツ:1,814

 計:10,039




シリンダー周り

a0279883_16435718.jpg
・シリンダーボーリング(+0.5㎜):12,960
・ピストンキット:9,828
・WPC処理:7,727
・消耗パーツ:902

 計:31,417



ヘッド周り

a0279883_16433861.jpg
・カムシャフト:11,340
・カムスプロケ:6,610
・カムチェーン:3,100※写真撮り忘れ
・バルブスプリング:2,484
・ロッカアーム&シャフト:2,000(中古)
・WPC処理:10,109
・消耗パーツ:4,700

 計:40,343


パーツ及び補修費用計:129,573円

※上記に送料及び送金手数料等は含まれておりません


工賃:プライスレス



…この価格を「高っ!」と思うか、「意外に安く済んだね」と思うかは、O/Hに直面しなければ実感が湧かないと思います。
メンテを終えた現在の私の心境としては、後者を支持したいです…。いや、そう思わなければ浮かばれません…。

だって…O/Hせずにセローを売り払い(10万くらい?)、上記金額を足せば相当程度の良いセローが買えたと思います。それもこんなに手間をかけること無しに(^^;)


また、余分に発注したパーツや、特殊工具などもありました。万全を期すならもっと交換したいパーツはありますし、ノックピンなど再利用したパーツも多々あります。
あくまで私個人の判断で最小限と思える金額ですので、参考程度に留めておいてください。

…万が一にも、上記を引き合いにバイク屋さんと値段交渉するような行為は、絶対におやめください!
こんなことでバイク屋さんとの関係を悪化させても誰の得にもなりませんし、もしそうなったとしても当方は一切関知致しません。

信頼すべきはこんな誰かも分からぬブログの一文ではなく、間違い無くバイク屋さんです。



また、先ほど特殊工具の件がありましたので補足しますと…。

≪絶対必要な特殊工具等≫

a0279883_16340834.jpg
腰上までなら…
・トルクレンチ
・バルブラッパー(タコ棒)&コンパウンド
・バルブスプリングコンプレッサー
・シックネスゲージ




a0279883_16341389.jpg
腰下もやる場合…
・プーリーホルダー
・ユニバーサルホルダー
・インパクト(ショック)ドライバー
・フライホイールプーラー
・ベアリングプーラー(インストーラーもあると確実)
※クラッチホルダーもあると便利です


ま…、腰下整備が自宅でも出来ると考えれば…揃えるのもありかと(^^;)




また、設計書無しに分解組立はできませんので、以下文献を頼りに整備しました。

a0279883_16340452.jpg
・サービスマニュアル
・セローマスターブック
※年式に応じたパーツリストも必携ですが、こちらはヤマハさんのサイトで閲覧可能です。

また、神の書と思われるサービスマニュアルにも、まれに誤記がありますので、最終的には分解前の状態を再現できるようにしておくことが大切だと思います。(写真に撮っておくとか、位置を記入するとか)


あと…、
・期間を開けての作業
・疲労している時の作業(深夜作業も)

は極力避けましょう、記憶が辿れなくなってしまいます(^^;)

セクションごとに一気に組み上げられる時間のある時に作業するのが理想です。



≪整備を終えて…≫
整備も時間に制約がなければ楽しいのですが、やはり乗っている時間のほうが圧倒的に楽しいですね。
自分が整備した車両が息を拭き返すという達成感とはまた別モノです。メカニックとライダーの関係のようにそれぞれ重要な役割であります。

a0279883_16441047.jpg
O/H後、セロー仲間のjunz06さんにお付き合い頂き、お互いの車両を乗り較べ。
※この後ちょっと林道へもお付き合い頂きました(^^)

…実はjunz06さんのセローの方がパワフルに感じてショックを受けてしまった私でした…。
ま…、まだ慣らしの段階だから…と、自分に言い聞かせるも心中穏やかではありませんでした。もしかしたら何かカスタムの手が入っているのでは…、などと疑いの眼差しで見てしまうほどでした(^^)

同じ車両だと比較対象にかなり役立ちますね、junz06さんのは足回りがちょっと動きが硬かったようです、Fフォークオイルの交換期及びリアリンク周りのメンテ時期かもしれません。

…おっと、またメンテ漬けになるのはしばらく避けたいので、シーズン中は楽しい林道&酷道トレックの事だけ考えましょう(^^)



以上、整備後記でした。




にほんブログ村


by love_cub | 2016-07-19 00:00 | セロー225 | Comments(6)

セローO/H・試走行、本物のセロー乗りとの出会い

エンジンオーバーホールから1ヶ月半、ようやく組みあがったセローの試走行に出掛けました。


a0279883_10102219.jpg
組み上がったのはちょうど夜明け頃、雨があがるのを待ちながら試走行に備えます。

オイル(O/H時は1.3L)を入れてエンジン始動、セル1発であっけなく始動しました。よしよし、イイ感じ(^^)


そのままヘッドが暖まるまで排気漏れやオイル滲みの点検をします。
異音も含めマシンは問題無し、雨の上がった路面はハーフウエット、よし!オールクリア!

待ちに待ったシェイクダウンの開始です!


a0279883_10110918.jpg
…走り出してすぐ感じました
…あぁ…、気持ちいい…、これがセローの本来の姿なのか…。

回転上昇に正比例し、車速がスルスルっと乗っていきます。当たり前といえば当たり前なのですが、今まではこんなにスムーズに走らなかったのです。
シリンダーの燃焼エネルギーが全て車速に変換されている感じです。とにかく回転が軽い!


今まで(5年間)当たり前の走りをしていなかったセロー
長かった…、ホントに長かった…。そして辛かった(費用&メンテの手間)…、もうこんな思いはゴメンだ…。
どうかもう壊れずに、このまま良い調子を保って欲しいものです(^^;)


a0279883_10134723.jpg
そしてクラッチ、今までのヌルっとした感触が無くなり、ガツン!とダイレクトに効くようになりました。1速で不用意につなぐとウィリーしてしまいます。5速や6速でもはっきりと繋がり具合が分かります。
…という事は、今までどのくらい滑っていたのか…、慣れと言うか順応とは恐ろしいものです(^^;)

行先は自然と山岳セクションへ。


a0279883_10105845.jpg
ついついみちゆに来てしまいました。
あ…思い出した…、試走行でみちゆに来ると良からぬ事が起きるというジンクスを…。
ちゃあさんのカブ90の時がそうでした、引き渡し後にオイル漏れが発覚、再入院しました。

ま…今回は大丈夫だろう…。


コーヒーブレイクの後、林道に突入することに。

a0279883_10111308.jpg
試走行で林道へ入る、そんな事は通常しないと思いますが、一応工具は満載してきたので何とか対処できるでしょう。
何よりいつもと同じ走り方をして、燃費にどのくらい差が出るかについてもデータを取りたかったのです。


久しぶりの林道、全く乗れていない自分に気付きます(^^;)
ま、久しぶりだしネ…と慰めつつ、今までコーナーの立ち上がりの「パーシャル~ハーフスロットル」のツキの良さに気付きます。明らかにトルクが増しており、同開度でのリアのスライド量が多いと感じます。

このトルクの増加、フィーリングこそ軽い感じですが、フリクションの低減が効いているのだと思われます。腰下分解の甲斐があったかな?


…と、ベタ褒めで一本目の林道を走り終えたところで異変が…。
エンジン回りから異音が!

ヘッド周辺なのですが、ロッカアーム打音と思われる「カチカチ音」が…。
林道に入って、エンジンに負荷がかかってきたところでした。


あらら…、どうした…、バルブクリアランスが狂ったかな…。
それとも他の要因だったら困るな…。

カチカチ音は一定以上に大きくなることが無く、また、明らかにロッカアームの音だと特定でき、かつエンジンの調子にも変化が無かったので様子をみながら帰路につきます。
途中のコンビニで小休止することに。


コーヒーを買って外に出ると、私のセローの隣に停まった一台のバイクに目を奪われました。


おぉ!セロー225の最終型ブルー!

a0279883_10121296.jpg
セロー225WE(5MP4)※BA-DG08Jとも
爽やかなブルーメタリックは、225シリーズ最終型の証
最終型の5MP型でも最後の'04年式と思われます。(ブルーメタリックCは'03年にそれまでのグリーンに替わって採用された)


a0279883_10120737.jpg
綺麗なカラーリングと225最終モデルという事で、中古市場では初期型の250より高値となることもあります。

≪セロー225WE(5MP型)うんちく≫
serow225WE(5MP型)は、それまでの225WE(4JG6/'98)「通称:おんぶセロー」の次の機種コードとなるセロー225世代の最終モデル。
車名の225WEは4JG時代と同一ながら、型式上は「DJ08J」の呼称もあり、1KH→2LN→3RW→4JG→5MPと移行する中でも大きな変革があったモデルである。
販売期間は'00~'04で、5MP1~4のほぼイヤーモデル(カラーリングの変更のみ)が存在し、ブルーメタリックCは5MP3,4のみとなる人気色である。このクラスではベストセラーのセローであるが、モデル末期&排ガス規制でバイク界全体の販売が縮小していた時期であり、高年式の割に現存数の少ない希少なモデルとも言える。
またこの頃のセローは、トレールバイクというよりも、ストリートバイクとしての性格を強めていた時期であり、林道よりも街乗りでキレイめに乗られた車両が多く見受けられる。
排ガス対策を施され生き残った5MP型は、メッキシリンダー&鍛造ピストンの採用、スロットルポジションセンサー採用のキャブレターなど、環境に配慮しつつ性能を深化させるといったヤマハの努力の跡が随所みられる225時代の究極型とも言えるモデルである。
一方で、騒音低減のためにダンパー組み込み式となったスプロケや、サイドスタンドしまい忘れスイッチの採用など、林道好きからすると不要と思える装備への評価はイマイチであった。
より街乗りに向けになったとはいえ、林道に持ち込めば相変わらず抑え込みやすく取り回しの良い車体に極低速のフィーリングを重視したキャブレター特性など、より強靭なフルサイズトレールとの棲み分けや、後追いのライバル車種に対するアドバンテージは健在で、このクラスのベストセラートレール車としての人気は不動のものであった。
'85の発売以来、マウンテン・トレールという独自のジャンルを築いた225シリーズであったが、'05年に完全キープコンセプトのオールニューモデルとなるserow250にその役割を譲ると、ファンに惜しまれつつ20年の歴史に幕を下ろした。 ※諸説あり


…と、脱線しました。スミマセン、この頃のセロー(225WE型)好きなもので(^^;)


オーナーさんはとても若く、そう、若者がバイクに乗ってるってだけで嬉しくなるのに、それがセロー225の最終型で、更に尋常じゃなく激しく乗り込んでいるという事に驚きでした。※近くで見ると結構あちこち傷んでいました(^^;)


実際にエンデューロレースに出ており、県内外を問わず、「自走参加」されるそうです。レーサーをトランポで運ぶ参加者を横目に、自走したセローでそのままコースイン!という、セロー乗りの憧れを実現しているような方でした。

そして、実はこのセローのエンジンは2基目!だそうです。最初エンジンはレースで回し過ぎてブローさせてしまったとのこと。そりゃあね…、セローのエンジンは平和に走るように造られているので、レースのような過酷な状況には不向きだと思います。しかし、そんなセローでレースに出るところが尊敬に値します、ホントに(^^)

ノーマルから変更しているのは、ハンドルバーくらいで、エンジン含めメカ的な部分は全くのノーマル!というところも好感が持てます。



a0279883_10121686.jpg
見てください、このこんもりとしたハイシート。コントロール性を追求し、自身であんこ盛りしたとのことです。
サイドカバーにはゼッケンプレートとなる白のカッティングシート。また、タンデムステップは潔く切断!して軽量化されています。
戦うセローの美しさ、それを希少な最終型ブルーでやるとは…恐れ入りました。

私がこの最終型セローを持っていたら…、街乗り用に大事に乗ると思います。林道?絶対突っ込みませんヨ!(^^)
ちなみに…購入されたのは昨年で、30万(高っ!)だったそうです。やはりね…タンクとか見る限りかなりキレイだもん(すでに凹んでおりましたが…)
ご本人曰く、「一度キズが付いたら吹っ切れた」そうで、それ以来こうなったとか。…そうなの?本当にそうなっちゃったの?
コースでもジャンプ&前後サスフルボトム!が、ごく普通の事だそうです(^^;)


a0279883_10122065.jpg
リアタイヤは定番のTR-011ツーリスト、チューブレスのまま使用しています。※フロントはエンデューロタイヤでした
スプロケは前後ノーマルのまま、チェーンのコマ数のみツーリストを履けるように足している(2~4コマかな?)そうです。

ご本人曰く、あまり長い林道だと集中が途切れてしまうため、どちらかと言えば難所系を好んで走るそうです。ぜひ今度連れて行ってほしいです。※あ、でも死にそうになるような所はダメヨ(^^;)


いや~、本物のセロー使いに出会ってしまいました。私からすれば「こんなにキレイなセローを、なんともったいな…いやいや、贅沢な…」ですが、セローにしてみれば街乗りだけで生涯を終えるより幸せなのかもしれません。いや、絶対そうだと思います。だって見るからにオーナーもマシンも活き活きしていますもの。

セローの正しい使い方の一つですね、衝撃的な出会いでした。
オーナーさん、ありがとうございました(^^)




a0279883_20295760.jpg
…さて、家に戻り、バルブクリアランスを点検してみることに。


a0279883_20302642.jpg
タンクまでストリップしないとバルブにアクセスできません。


a0279883_20305674.jpg
クリアランスは広がっていると思いましたが、その逆で狭くなっていました。
・IN標準値:0.05~0.09、 実測:0.04㎜
・EX標準値:0.15~0.19、 実測:0.13㎜

いずれも標準値内へ調整し直しました。


a0279883_20531093.jpg
調整後は再び試走行、約40㎞走ったところでまたしても「カチカチ音」が出てきました。しかしよく聞いてみると、アイドリングではピタッと消えることが分かりました。更に通常時も音が出たり出なかったり、小さくなったりなどの繰り返しです。

原因として真っ先にピンと来たのは、
①リターンスプリングを取り外したことによる構造上のメカ音
②バルブの当り面が摩耗し、バルブの回転位置によってクリアランスが変化し、打音が出たり出なかったりするのではないか
という事でした。

①なら止むを得ませんが、②だとするとバルブ交換となり、ヘッドを取り外して作業する必要が出てきます。

うぅむ、やはり②のバルブの使用限度かな…、ケチらず(でも決して安くは無い!)一緒に交換すれば良かったかも…。


ま、これについては経緯観察とし、ひとまずセローのエンジンO/Hは完了という事で報告させて頂きます(^^)


燃費の変化(林道を含んだ街乗り)
・O/H直前:25~26㎞/L
・O/H直後:29.9㎞/L →15~20%向上しました!
・更に3千㎞走行後:平均32~33㎞/L →O/H前と比べ25~30%向上
 ※ツーリングなら40㎞/Lも夢ではないかも!



にほんブログ村


by love_cub | 2016-07-17 00:00 | セロー225 | Comments(10)

セローO/H・ヘッド&カムシャフト

セロー225W(4GJ1)のエンジンオーバーホールもいよいよ大詰めです。

懸案の一つ、カムシャフト周りをどうするかで検討しておりました。


a0279883_06330997.jpg
結果としてはカムシャフトは新品を購入しました。(新品は右側)
届いた純正品は、メッキ処理ではなくWPC処理のようなマットな仕上げです。
あれ?もともとこうなのかな?それとも焼き付き対策で何らかの処理がされるようになったのかな?


a0279883_06331714.jpg
元々のカムシャフトには、かなりの摩耗が見られました。
まずはこの段差、特に酷かったのはEX側です。
ロッカーアームとの接触面が異常な減り方をしており、段付き&山なりに減っていました。オイル切れが原因かな…。


a0279883_06332677.jpg
カム山を計測すると36.40㎜、
基準値:36.51~36.61㎜、 使用限度:36.45
明らかに使用限度です。という事は、今までハイカムならぬローカム状態で走っていたことになります。


a0279883_06332224.jpg
また、カムの他の面にもが入っており、ここは素直に交換と判断しました。



a0279883_06335963.jpg
こちらはロッカーアームのスリッパ面です。
縦には線状痕、横にはカムとの接触面に溝ができています。
※照明の関係で良く写っていませんがかなりの溝です


a0279883_06340850.jpg
こちらは研磨できるか悪あがきしてみました。
右が研磨後です。砥石とバフで仕上げました。
…見た目は良さそうですが、平坦性が保たれているかは分かりません。以前ならこれで良しとしましたが、今回は腰下までのフルO/Hですので、こちらも交換となりました。

a0279883_06341828.jpg
ロッカアームとシャフトは、セローを通じて知り合った方に、良好な中古品を譲って頂きました。
なかなかのグッドコンディション、このまますぐ使えるレベルです。


a0279883_06343635.jpg
カムシャフト、ロッカーアーム&シャフトの一式についても、WPC+MOS2処理を施しました。(右が処理したもの)

また、セローの定番チューンである以下についても実施しました。
・ロッカーアームの「ツノ」除去(セル始動では不要)
・リターンスプリング撤去(若干タペット音が大きくなる)



a0279883_06352358.jpg
更にカムシャフト軸受けをボールベアリングへ変更しました。片側が金属シールとなるこの品番が定番とされるようですが、開放型が適さないのかどうかは不明です。
品番については画像のとおりです。なお、同様のチューンをされる方は自己責任でお願いします。

※この箇所だけベアリング化しても、もう片側はヘッドに直に接触しますので、完全ベアリング化にはなりません。(セロー250は両側ベアリング支持となりました。ちなみにカブも12V化された頃から両側ベアリングです)。もともとカムシャフトの中をオイルが流れ、軸受け部の溝から流れ出ることにより、オイルでフローティング状態を保たれますので、オイル管理さえ適正であればベアリング化の必要は無い構造です。逆にベアリングが逝ってしまった場合に誘発されるリスクの方が大きいとヤマハでは判断したのかもしれませんし、そもそもベアリングへオイルが届くような構造にはなっておりません。

上記については私自身が人柱になり、次回O/Hの際に報告したいと思います(^^)



a0279883_09495381.jpg
カムシャフトスプロケットも新品にしました。
表面が騒音対策のためか樹脂で覆われているのですが、これが劣化し少しずつ剥がれてきます。
全部剥がして再利用と思いましたが、歯には見た目には分からない摩耗がありますので定期交換部品かなと思います。
ちなみに…6,610円也! …部品代は恐ろしい事になりました(ToT)



a0279883_07140633.jpg
バルブはちょっと当たり面が許容ギリギリだったのが気になりましたが、ステムの状態が非常に良かったので再利用しました。次回は交換が必要だと思います。


a0279883_06345911.jpg
バルブスプリングは自由長が許容内ではありましたが、点サビのような腐食もみられるため交換しました。
※それぞれの右側が新品です



a0279883_09402824.jpg
ヘッドポートは、今回排気側のみ加工をしてみました。
意図的に絞られているポート中間部を削り、バフ仕上げをしました。
排気がスムーズな流れるようになり、上まで回した時の出力が向上すると思います。また、鏡面加工は燃焼ススの付着抑制効果を期待しての施工です。
なお、吸気側は今回無加工のままです。



a0279883_09405876.jpg
キャブを取り付けて…と。
ワイヤー、配線、ホースの付け忘れが無いか最終チェックします。



a0279883_09411919.jpg
1ヶ月半ぶりにセロー復活!
あとはバッテリーを充電して…と。
よしよし、このまま夜明けと共に試走行に出発です(^^)



にほんブログ村


by love_cub | 2016-07-16 06:00 | セロー225 | Comments(2)

セローO/H・シリンダー&ピストン

セロー225のエンジン組立、腰上編です。

今回、シリンダー&ピストンのタテ傷が激しかったので、シリンダーにおいては内燃機屋さんへボーリングに出すことにし、摩耗損傷の激しかったピストンは交換となりました。


さて、ボーリングにあたり、何㎜アップに留めるか悩みました。また、この際パワーアップも兼ねて、1~2㎜の大幅な拡大も考えました。
実際、アフターパーツでのオーバーサイズピストンは最大で2.0㎜アップまで用意されています。

セロー225の純正ボア径は70㎜、これにストローク58㎜で ≒223.2
1㎜アップで 71㎜×58㎜ ≒229.6㏄(+6.4㏄)
2㎜アップで 72㎜×58㎜ ≒236.1㏄(+12.9㏄)

2㎜アップすると相当パワフルなエンジンになるという結果が多くのセロー職人さんたちにより報告されており、セローにおける定番のチューンアップメニューにもなっております。
しかし…それだけボア拡大するとシリンダースリーブの残厚が気になります。

元々XT200(XT125とも)をベースにボアアップをしたエンジンは、既に223㏄で限界とされています。

ただでさえ薄いスリーブを更に削ってパワーを絞り出すのは両刃の剣とも言えます。
しかし今回は、ある程度ボアアップしないとシリンダー壁のキズは消えない…。


…悩んでも仕方ないので、内燃機屋さん(今回、「iB」こと、井上ボーリングさんに依頼しました)にてキズを計測してもらい、適正ボアアップサイズを決めることに。

シリンダーを送り、内燃機屋さんより「何㎜アップでボーリングしましょうか?」との連絡がありました。
こちらとしては最小限のボアアップに留めたい事を伝えると、

「0.25㎜でギリギリ消えるかどうかというところですね、0.5㎜なら大丈夫でしょう」との返答でした。
私「では、0.5㎜でお願いします」とオーダー。更にピストンはT.K.R.J.さん(以前にC90改さんに教えて頂きました)のキットを使用予定である事を伝え、クリアランスについてお任せしました。


a0279883_03153716.jpg
購入したピストンキットは「T.K.R.J.製のピストンキット:9,828円」です。
今回、少しでも長持ちするようにと、WPC+MOS2処理を施しました(ピストン、ピン、各リングで8千円くらい)。鉛のような鈍い色目と、しっとりとした感触が特徴です。

※WPC処理についてはオイル管理をしっかりしていればオーバークオリティとの意見もあるかもしれません。また、この処理をしたからといって焼付き等が起こらない訳ではありません。今回は0.5㎜と言えどオーバーサイズのボアを選択したことによる様々な影響を考慮しての選択であります。

a0279883_03175899.jpg
ちなみにこちら↑が取り外したピストン、オイル切れの影響もありますが、前回組み込み時の適当な作業(手ホーニングなど)も要因の一端だと思います。




a0279883_03155245.jpg
待つこと3週間ほど、+0.5㎜ボーリング完了したシリンダーが届きました。
間違い無いはずなのですが、念のためノギスをあてて計測、70.5㎜の仕上がりです(^^)


a0279883_03155751.jpg
早速腰下に組み込みました。


今回のボアアップによる排気量の増加は以下のとおり。
※0.5㎜アップ:70.5㎜×58㎜ ≒226.4㏄(+3.0㏄)

当時はヤマハ純正パーツとして、0.25㎜刻みで最大1.0㎜のオーバーサイズピストンがありました。(サービスマニュアルに記載あり)
私としてはメーカーが想定するボアアップの最大値が1.0㎜と解釈し、今後のO/H(腰上までならやっても良いかな…)における再ボーリングの余地を残し、最小限のボアアップとしました。


※最近セローの記事ばかりでスミマセン(^^;)



にほんブログ村


by love_cub | 2016-07-15 06:00 | セロー225 | Comments(0)

セローO/H・クラッチ組立

セロー225W(4JG1)のO/H、クラッチ編です。

前回、クランクケースを閉じただけでしたので、車台に乗せる前にクラッチの組み込みをします。

セローはクラッチが弱いと良く言われます、確かに気持ち良くガツン!とは繋がりません。ヌルッという感じで滑り気味に繋がるのですが、これはこれで身体が順応してしまうと気にならなくなります(^^;)

さて、まずはクラッチ・フリクションプレートの点検ですが…。

a0279883_22220825.jpg
左:新品との比較だと…見た目にもう真っ黒に焼けた状態でした、ほぼ炭です(^^;)
厚み自体はまだ許容値内ですが…もう一度組み込む気持ちにはなりませんでした。

…しかし、これでも通常走行はこなしておりましたので、セロー・マジック恐るべしです。


この焼け対策かどうかは定かではありませんが、5MP型('00~)からはクラッチボスに穴が空けられ、オイルを積極的にクラッチの外へ放出する構造に変更してあります。
a0279883_22225385.jpg
このチューンはセロー乗りの間では焼け対策として一般的になっており、私も加工を試みてみました。
クラッチボスの90°ごとに2箇所の穴を空けましす、口径は2㎜です。

穴の位置はボスの壁が29㎜でしたので、まずはその中間、そして更に見た目に中間の位置になる箇所に空けました。
効果のほどは次回O/Hの楽しみにしておきます。


更に、クラッチプレッシャープレート側のプッシュロッドのOリングが、5MP型から無くなっています。
a0279883_22473162.jpg
↑上図(4JG型):赤丸の囲みがOリング


a0279883_22473606.jpg
↑こちら(5MP型):Oリングが無くなっている

プッシュロッドの品番は同じなので、こちらもクラッチ焼け対策の一環だと思われます。
私も今回、Oリング無しにしてみました。



a0279883_22230263.jpg
あと、これはチューニングではありませんが、地味な部品としてクラッチプッシュロッドの先端のボールを交換しました。(右が新品だったかな…)

a0279883_22230766.jpg
僅かな傷がある程度で再利用可能だとは思いますが、フィーリングは向上するかもしれません。
尚、挿入の際はモリブデングリスを塗布とセローマスターブックには書いてあります。



a0279883_22224742.jpg
クラッチ組み込み前に、シフトが1~6速スムーズに変速可能か確認しました。こちらはOKでした。



a0279883_22231366.jpg
クラッチプレート&フリクションプレート(ともに一晩オイル漬け)をクラッチにセットします。



a0279883_22231812.jpg
クラッチスプリングは交換しました。自由長は許容値内でしたが、少しでもフィーリングの向上を願っての交換です。



a0279883_22232507.jpg
クラッチスプリングを規定トルクで締めたらクラッチの調整です。

a0279883_22233968.jpg
このクラッチプッシュレバーの手応え位置をクランクケースの溝に一致させます。
リターンスプリングの重さは無視します。
※リターンスプリングを取り外す(クラッチが軽くなる)という事もポピュラーなカスタムのようです。



a0279883_22234880.jpg
右側クランクカバーを閉じ、エンジンを車台に合体させます。
スイングアームピボット部にボルトを通す時は、同径の丸鋼をスライドさせながらやると楽にできました。



腰下が完了し、現在ほっと一息といったところです。

これを一気に腰上まで組み上げちゃうバイク屋さんは凄い!尊敬してしまいます。
私は時間が空いた時だけ作業をしますが、これが仕事だったら…と思うと、とてもバイクを好きでいられる自信がありません(^^;)




にほんブログ村


by love_cub | 2016-07-12 00:00 | セロー225 | Comments(4)

セローO/H・クランクケース組立

前回記事で分解したまま報告なしだったセローですが、作業は細々と進行していました。

なにぶん費用の掛かる事ですので、一気に部品の発注ができなかったところです(^^;)


a0279883_23592194.jpg
さて、今回の最重要部としていたクランクシャフトですが、結論から申し上げるとAssy交換となりました。


a0279883_23125491.jpg
ヤマハさんで厳重に梱包されての到着でした。


a0279883_23131621.jpg
新旧比較です。(右が新品)
やはり新品はイイ! ガタがまったくありません!

これで不快な異音と微振動によるE/gへのダメージとも決別できます(^^)



a0279883_23133139.jpg
クランクケースは洗浄し、ベアリングを全換えしました。
カブとの違いは、バランサーシャフトがあるので、ベアリングの数が片側で一個多い事でしょうか。
特殊な品番以外は品番指定(隙間指定もありますのでご注意を)でモノタロウさんなどで購入しています。(一応採寸し、問題無く取り付け出来る事を確認してから組み込みました)


a0279883_23141962.jpg
こちらが右側です、唯一純正部品を使ったのがカウンターシャフトのベアリング(画像一番右)です。


a0279883_23141279.jpg
純正部品は内側カラーにリブがある構造なのです。
品番でNTN製のベアリングも注文しました。リブ以外の違いは反対側にゴム製のシールが付くことくらいですが、ここは大事をとって純正ベアリングを組み込みました。



a0279883_23133693.jpg
新品のクランクシャフト、バランサーシャフト、ミッション&シフトドラムを組み込みます。



a0279883_23143002.jpg
ここでクランクケースを合体させます。接合面には紙製のガスケットが入らない構造です。そのため液状ガスケットを薄く塗布しました。(サービスマニュアルには「ヤマハボンド」とありますが、元々付着していた材質から判断しました)



a0279883_23143709.jpg
カムチェンは新品に交換しました。5㎜程伸びておりました。
あと気休めなのですが、5MP型('00~)から採用されているチェン外れ止めプレートを取り付けてみました。
※5MP型からはチェンの形状がゴツくなりますので、これがズレ防止になりますが、4JG型のチェンに対してはこれを付けたからと言って腰上O/H時にチェンが脱落しなくなる訳ではありません。結構な隙間がありますので、やはりズレます。4JG以前の型には無くても全く差支えの無いパーツですが、買ってしまったので取り付けました(^^;)
→※最終的には取り外しました、ご入用の方お声掛け下さい。


a0279883_23150294.jpg
ひとまず腰下は閉じることができました。
カブより部品点数が多いので、組み忘れが無いか少し不安ですが、サービスマニュアルとパーツリストにて確認しながら作業したので大丈夫でしょう。

次の作業はクラッチパーツが届くまでお預けです(^^)



にほんブログ村


by love_cub | 2016-07-09 00:02 | セロー225 | Comments(6)

セロー・不調の原因を探る

a0279883_01040574.jpg
私の林道トレックの相棒、セロー225W(4JG1)ですが、近頃エンジンの調子が落ちてきました。

「どこが?」と、問われると「全体的に…」としか言えないのですが、絶好調のセローと乗り比べると明らかに重ったるいフィーリングなのです。


a0279883_01063279.jpg
セロー仲間の、junz06さんの個体(ノーマル225WE)に試乗した時の、弾けるようなレスポンスと比べると、明らかに調子が悪い状態です。


主な症状としては、

・異音がする:“タペット音”ではない何らかの打音
・オイルの異常な減り:1千㎞走行で半分になることも
・燃費の低下:最近は25㎞/L前後(林道メイン)

特にオイルの減りは、「セローはオイル減るからね~」では許される範囲ではなく、明らかに”故障”であります。
…素性の知れないネットオークション購入車(5万円でした)の宿命ではありますが、今更ながら安さより程度の良さは大切と感じます。



a0279883_01105076.jpg
ちなみに私のセローは、購入してすぐ(今から4年前)に、腰上O/Hしております。


a0279883_01025306.jpg
購入当初は1㎜ボアアップにより229㏄となっておりましたが、オイル上がりのためシリンダー&ピストンに損傷を抱えておりました。そのためシリンダー&ピストンを程度の良い中古に交換し、現在(約8千㎞走行)に至ります。
この時はあくまでも中古パーツの現状組み込みでしたので、「ある程度もってくれればいいか…」という考えもありました。

なにせ当時はセローに対する乏しい知識、E/g組み上げの稚拙な技術ということもあり、よくここまで走ってたな…、というのが現在の素直な感想です(^^;)

この4年間、良好な車両への乗り換えも幾度となく考えましたが、セロー225の中古相場は高値安定傾向にあり、新たな車両の導入には至りませんでした。


現在のセローに特別な思い入れがあるわけではありませんが、考えると今まで苦楽を共にしたセローに感謝の念はあります。頼りになる性能に山中で幾度となく助けてもらいましたし、OFF友さんとの出会いもセローがきっかけでした。

さて、どうする?
 ①新車のセローに買い替え:50万円
 ②中古のセローに買い替え:20万円
 ③中古エンジンに載せ替え:4~5万円
オーバーホールする :??円


上記のうち、②と③はお手軽ですが、やはり当たり外れは覚悟しなければなりません。
よって、今回は私自身のスキルアップのため、O/Hを実施することにしました。お金も掛かるし…ネ!(と、この時は安易に考えていました)



では、早速バラしてみますか。

a0279883_01030030.jpg
普段は洗車をしませんが、今回はO/Hするのでエンジン周りを高圧洗浄しました。



a0279883_01134784.jpg
エンジンは、空冷単気筒OHC2バルブと、基本構造はカブと同様です。
サイズが大きいので分解組立はカブより簡単かもしれません。



a0279883_01133642.jpg
エンジンオイルは、例によってかなりの汚れ具合です。
うっすらと金属を砥いたペーストが混じっている部分も見えます。何らかの良からぬ金属摩耗はあるようです。



a0279883_19112190.jpg
ヘッドを外します、結構なカーボン蓄積がありましたが、燃焼状態はまずまずのようです。


カムにはロッカアームのスリッパ面との接触で出来る回転傷、カム山の始まりには巣(カジり)が発生している箇所もありました。

a0279883_19190222.jpg
スリッパ面も異常な摩耗です。
修正…できるかな…。素直に交換が吉とみました。



a0279883_01153876.jpg
…中略、シリンダーを外しました。


a0279883_01182300.jpg
a0279883_01182714.jpg
シリンダー内壁にはIN側、OUT側ともにタテ傷(爪に引っかかる程度)がありました。



a0279883_01184802.jpg
ピストンも同様に、悲しい状態でした。

前回組み込み時には、クロスハッチが残っていたのでそのまま組んだのが仇になってしまったかな…と反省です。
こうした主要部はケチってはいけませんね…。



a0279883_01185623.jpg
ふと、クランクの状態が気になりました。

コンロッドを持ち、上下に動かしてみると、ガタがあります。きゃ~っ!
コンロッド大端部ベアリングのガタのようです。常に高速回転し、ピストンの燃焼エネルギーを最初に受け止める重要な部分です。



さてさて…困りました、選択肢としては…
⇒①クランクシャフトAssy交換
⇒②大端部ベアリングを入れ替える
 ③見なかった事にして売り払う…



おそらく異音の原因はこれだと思います。バイクの最深部ともいえるコンロッドベアリング、このまま放置しておく訳にはいきません。

予定変更、このまま摘出手術に移行します。
※余談ですが、上記③の状態で「腰上O/H済み!」とかでヤフ○オクに出されても分かりませんよね、そんなことしている人はいないと信じたいですが、私はふと悪魔のささやきが頭を過りました(^^;)


さて、クランクケース分解なら大丈夫、カブなら(ちゃあさんのC90で)腰下O/Hも経験はある、今回は自分のバイクだし、壊しても諦めはつく?だろう。
根拠のない自信で作業を進めます(^^;)


a0279883_01191782.jpg
a0279883_01192342.jpg
クランクケースをジャッキで降ろします。


a0279883_01231836.jpg
右側クランクカバーを外し、クラッチや歯車類を取り外します。


a0279883_01232999.jpg
最後の一つ、ミッションドラムのボルトのみとなりました。


a0279883_01233396.jpg
このヘックスT30のボルトが尋常じゃなくガッチリ締まっています。
ビットをインパクトドライバーに差し込んでアタックしましたがダメで、最終的にはバーナーで加熱し、ネジ止め剤を融解しないと緩みませんでした。


さあ、クランクを割る準備は整いました、もう後戻りはできません。


a0279883_01240443.jpg
クランクケースをパカっと、あっけなく開きます。


a0279883_01240943.jpg
クランクを取り出します。
見た目にはそれほどひどい状態には見えません。
両端ベアリングは共回りも無く、再利用できるくらいの状態です。



a0279883_01250468.jpg
ピストンピンが入る小端部内面はやや回転方向にスジが見られました。


a0279883_01241415.jpg
コンロッドのサイドクリアランスを計測、
適正値:0.35~0.65㎜
実測値:0.67㎜ ※ややオーバー!
使用限度:1.00㎜



a0279883_01245226.jpg
組み立て幅測定
標準値:55.95~56.00㎜
実測値:56.35㎜! ※完全にオーバー!
標準値以外→修正または交換

えぇっ!組み立て幅が標準値オーバーっ!

a0279883_01245779.jpg
間違いありません、どの場所で測っても0.3㎜以上オーバーしています。
これはクランクピンが抜けてしまっているという事か…。

修正は内燃機屋さんに頼むしかありませんが、念のため純正パーツの価格表を見ると…、
・コンロッド 5,303円
・大端ベアリング 2,560円
・クランクピン 2,279円
・両端ベアリング 3,089円
・カムチェーンスプロケ →パーツ供給なし!

仮に上記を持ち込み、芯出し組み立てした場合の工賃は1.3万円程度。
合計額:26,231円(送料等含まず)※カムスプロケは古いまま!


a0279883_01242077.jpg
ちなみに「コンロッドAssy:37,368円
うぅむ、カムスプロケも新品になる分、アッセンブリーが安く感じてしまう。
バイク屋さんなら間違い無くAssy交換だな…って、多分腰下バラすならバイク買い替えの話に持って行くはず。
※ちなみにクランクシャフトを含めたパーツの金額は…10万円程度(シリンダー研磨&ピストンキットでは別途2.5万円程度)でしょうか。工賃も4~5万はかかるはずなので、ざっと20万コースでしょう。


あぁ…、こんなにバラさないで、中古車両として売り切っちゃえば良かったかな…。面倒くさいことなしに、次の車両の資金となったはず…。

…まぁ今となっては後の祭りであります。
売り払うにしても、直して乗るにしても、まずは完調にしてからでないと納得がいかない気持ちになってしまいました。


まずは修理方針をじっくり練りたいと思います。サービスマニュアルも手に入れないと…。


a0279883_13232036.jpg
しばらくの間、楽しい林道はおあずけとなりました…。




にほんブログ村
by love_cub | 2016-06-01 20:00 | セロー225 | Comments(8)

タイヤで変わる走りとコース

先日、C90改さんとの林道ツーに行くため、タイヤを新品にして挑んだのですが…。
なぜか交換前よりスムーズに走られない自分がいました。

a0279883_18261148.jpg
砂利道でのコーナリングの際に、リアがの滑り出しが一気にやって来るのです。ズザーッと(^^;)

家に帰って原因を考えました。

a0279883_18284101.jpg
タイヤは新旧どちらもTR-011 Tourist トライアルタイヤの名品です。
確かに林道をかっ飛ぶためのタイヤではありませんが、交換前のタイヤよりコーナーでの破綻を感じるようになったというのは解せないのです。
※乗り手が上手けりゃ問題無いのですが、ビギナーにとってこうした変化は重要なのです(^^;)

新品になってブロックの山が高くなったから乗り難くなった?
…考え難いかもしれませんが、もしかすると直立状態と傾けた状態とのグリップ力の差あり過ぎて急激な滑り出しを感じさせたのかもしれません。
ある程度ブロックが減った状態だと、コーナリングで傾けていった時のグリップ変化が、新品状態ほどではないのかも…。

実は私はこのセローに通常(ノーマルタイヤ)のタイヤを履いたことはほぼ無く、最初のタイヤ交換からトラタイヤを装着していました。
コーナーをハイペースで走る事は無く、獣道や廃道探索に重きを置いていました。

あらためてノーマルタイヤと比べてみると…
a0279883_18263896.jpg
だいぶ外径が大きく、細長いタイヤだと気付きました。
右がノーマルのダンロップD605


a0279883_18264241.jpg
ブロックは垂直方向だけに配置され、車体がリーンした時の想定はされていないようです。
見た目にはクルマ用の四角いタイヤで走っているような感じ!

対するノーマルタイヤはコーナーで傾けた時にもブロックが接地する構造です。


やはりこれが滑り出しの要因なのかな…。
無敵と思っていたTR-011ですが、林道(砂利道)をガンガン走るには適さないタイヤなのかもしれません。

…という仮説を立て、一度砂利道と相性の良さそうなタイヤを履いてみることにしました。
そういえば、スペアとしてストックしていたRホイールにそれらしいタイヤが付いている事を思い出しました。

a0279883_19074772.jpg
これです。ローター&スプロケ付き、タイヤ溝ありだったので入手しておいたものです。
ミシュランのED(エンデューロ)タイヤが付いていました。


a0279883_19081834.jpg
ベアリングは逝っていましたので全替えしました。

早速、このホイールごと交換して走ってみることに。

a0279883_19111999.jpg
なんかリアタイヤがゴツゴツして、優しいセローが勇ましい出で立ちに変身。ロードノイズも強烈になりました。
幸いにもフロントはTR-011ではなく、ダンロップのD603を履いておりましたので、それほどバランスは悪くないと思います。


a0279883_19112542.jpg
早速林道を求め出発です。


a0279883_19170441.jpg
走ったのは小田達沢線、前回C90改さんと一本目に走ったコースです。

で、タイヤを変えて走行して分かったのは…。
やはり傾けた時のグリップの違いでした。

トライアルタイヤ(以下:TR)と、エンデューロタイヤ(以下:ED)のグリップの変化を表すと…

TRタイヤ
直線:★★★★★
コーナー:★☆☆☆☆

EDタイヤ
直線:★★★★☆
コーナー:★★☆☆☆

のような感じでしょうか。
TRタイヤが一気にグリップを失うのに対し、EDタイヤは滑り出してからもコントロールできるグリップ力が残ります。

これにより、クリッピングを過ぎてからリアにトラクションを掛け、スライド量を調整しながら走ることがちょっぴり楽になりました。
そうか、上級者の皆さんがやっている(高次元で)のはこれだったのか。

a0279883_18261703.jpg
タイヤで走りも変わる、タイヤで楽しく走られるコースも変わるという事が少し分かった気がしました。

でも無理は禁物、マイペースで限りある林道を楽しみたいと思います。



にほんブログ村


by love_cub | 2016-05-13 19:51 | セロー225 | Comments(4)