カブ/エンジンオイル考察 |
「カブ用のオイル」で真っ先に思いつくのは・・・

そうです、ホンダの指定オイル「ホンダ ウルトラ」です。

それもG3やG4などの高級オイルではなく、最もベーシックなグレード“G1”です。
普通の鉱物油で、ホームセンターでは1リットル缶が800円くらいでしょうか。
エンジンがノーマルで街乗りだけでしたら、私もこちらをお勧めいたします。何の不都合も生じない優れたオイルです。安いだけではなく二輪車に使用することを前提に設計されているので、間違いのないチョイスといえます。
・・・ではなぜ世の中には、星の数ほどオイルがあるのでしょうか。
なかには1リットルあたり4,000円以上の高級オイルも存在します。
値段が高いだけエンジンにも良く、性能も上がるのだろうと思いますが、マッチングという観点では必ずしもそうとは限らないようです。
一般的に、高いオイルを長く使うよりも、安いオイルを早めに交換したほうが良いと言われます。なるほどと頷ける部分もありますが、エンジンにとって一番良いのは、「高いオイルを早めに交換したほうが良い」はずです。
オイルは最もベーシックなオイルとされる鉱物油でも充分ですが、より潤滑性能を求めるのなら性能の高いオイルが必要となります。特にカブのような小排気量エンジンであれば、オイルの性能は加速やシフトフィーリングに顕著に現れてきます。
オイルのグレードは大きく分けると、
「鉱物油」、「部分化学合成油」、「100%化学合成油」 の3つがあります。
鉱物油(ホンダならG1)は、一般的に価格は安いですが熱に弱く、高回転を多用しての走行などには適しません。あくまでもビジネスモデルの街乗りに適したオイルといえます。
部分化学合成油(ホンダならG2)は、化学合成油と鉱物油の中間の性能ですが、50:50という配合でははく、5%でも化学合成油の成分あれば部分化学合成油となります。普段は街乗りで、たまに長距離ツーリングで連続走行をするような使い方に向いていますが、値段は化学合成油に近いものが多く、「どうせなら良いオイルを入れたい」という人には、選択肢から外して良いオイルかと思います。
100%化学合成油(ホンダならG3、G4)は、安定した性能を発揮できるよう、ベースオイルを化学的に合成しているため製造コストも高くなります。ホンダでもスーパースポーツ車に入れるようなオイルという位置付けです。G4に至ってはリッターSS対応ということもあり、0W-30と、カブに入れたらオイルが滲み出てきそうな粘度です。
カブに限らず、多くのバイクは湿式クラッチで、ミッションオイルと兼ねる構造になっています。四輪用のオイルを入れて壊れたという話は聞いたことがありませんが、四輪用はミッションの事を考えて作られておりませんので、二輪用のMAグレードのものを使用するのが無難です。
では、チューニング(主にボアアップ)したエンジンに適したオイルとはどのようなものでしょうか。
耐久性に定評のあるJUNインターナショナルで推奨するのは次のオイルでした。
≪推奨オイル≫
・エネオス/RACING SPEC PRO-4T (10W-50)
・MOTUL/300V(15W-50)
・NUTEC/NC-40 (5W-30)、NC-41 (10W-50)、及び1:1混合
・elf/XT3818 (5W-30)、HTX830 (10W-30)、HTX822 (15W-50)
≪比較的お手頃≫
・NUTEC/NC-40 (5W-30)、NC-41 (10W-50)、及び1:1混合
・ヤマハ/エフェロ・プレミアム
プレミアムメーカーのオイルから、ヤマハ純正オイルまで、随分と幅がありますが、JUNで実証した範囲内の結果だそうです。これ以外のメーカーがダメという訳ではなく、100%化学合成油で、実績のあるものであれば問題ないとのことです。
※ただ、15W-50などはカブには硬すぎだと思います、上まで回らなくなるのでは・・・と心配してしまいます。
オイルの交換時期についても触れており、“500㎞毎”としています。
純正サービスデータでは、初回1,000㎞、以後3,000㎞毎なので、だいぶ短いスパンでの交換となります。 オイルは交換した直後から劣化が始まるので、その目安が500kmとのことで、「500km過ぎたら徐々に交換の準備をしなさい」という意味とのことです。
また、化学合成オイルの劣化は急激にフィーリングに現れます。カブに入れた場合は美味しい部分が500km程度までで、以降はガサツなフィーリングになるので分かると思います。
また、良いオイルを入れると汚れるのが早く(汚れを取り除く性能が高い?)、結果エンジンを長持ちさせてくれる気がします。逆に安いオイルを入れると汚れるのが遅いという経験はありませんか?危ないです、オイルは汚れではなく粘度で判断なので、そういう状態でブン回すと焼き付きを起こしかねません。
オイルマニアのcubmo会長とは、オイルの話を良くします。まぁ、二人とも受け売りなのですが、それでも毎回真剣にオイル選定をしています。
最近私は、「ワコーズ・プロステージS/10W-40」を使用しています。

ワコーズは、以前会長が「4cT-s/5W-40」を入れたところ、その激変ぶりに感動したという話を聞いてから注目していました。コンペティションな4cT-sとかではなく、ストリートユースでお手頃なプロステージSを選んでいます。実際のフィーリングも良く、汚れもすごく取ってくれます。
ただ、会長が言うには、ワコーズは四輪を対象にしているので、カブのような小排気量車を念頭に置いた設計ではないとことです。うーん、ペール缶で買っちゃたのに・・・。
そんな会長の最近のお気に入りは「ホンダ・ウルトラG3/10W-30」です。

会長のカブは全てノーマル車のため、かなりのオーバークォリティなオイルではありますが、「やはり純正オイルに勝るものなし」との結論に至ったようです。
カブだと一回のオイル交換が0.6~0.8ℓ程度なので、オイルの値段が倍だとしても千円も違いません。
自分の好みのオイルに出逢えるまで、色んなオイルを試してみるのも、また一つの楽しみかもしれません。
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ただ、かなり高回転を多用しますので交換頻度は1000kmごとですね。
オイルは考え方によって様々な選択肢がありますね。
私も以前はG1を2千㎞で交換していました。
しかし夏場は温度上昇が激しく、ボアアップ後は化学合成油を入れるようになりました。
tassa@会津藩さんは高回転を多用とのことですが、1千㎞毎の交換であれば理想的ですね。
ワコーズは良かった気がしました
(でもバイク屋さんが入れたから銘柄は不明…)
ペール缶で持ってるんですか!すごいですねー
私は4L缶で買ってみようかな…
大昔にオイルを空にしたまま走ったことがあったので
アレ以来1~2ヶ月に1回交換するようになりました(ノ∀`)タハー
だいぶコマメニオイル交換されていますね!でもそれだけ走るということですね。マルコメさんの1~2ヶ月とは1,000㎞ぐらいでしょうか、理想的だと思います。
ひょっとして自分でオイル交換されているのですか? 自分で選んで交換すると、違いもより実感しますよネ。

連コメごめんなさい
オイルはノーマルエンジンなら基本のG-1でOKでしょう!
昔のレース車両は、ホンダウルトラを使用してましたからぁ~
ま、1レースで交換ですが・・・
チューンドエンジンでは、各部のクリアランスや材質(アルミシリンダーor鉄スリーブ入りか鋳鉄シリンダー)などにより粘度もグレードも変わると思いますが、基本、オイルが入ってなければ間違いなく壊れます!
レースでもG1でしたか、やはりマメに交換するのが良いのでしょうね。
チューンドに応じてオイルも考えなくてはなりませんが、ピッタリのオイルを探し当てた時は嬉しいでしょうね(^^)
参考になりました!

はじめまして、レプソルは試したことが無いですが性能良さそうなオイルですね。

インプレありがとうございます。機会があれば購入してみたいと思います。

ホムセンで4Lて980円のが一番相性良かった
アメリカ製って無骨で丈夫の代名詞みたいなもんだから
試しに入れてみたら相性バッチリ!
俺的には純正のG1より良かったな
あくまで主観、好みだけど
ガルフは性能的に安定している印象があります。私もセロー用に愛用していました。
ノーマルだったらJASO:MAで無くとも問題無し(そもそも昔はそんな規格無かった)だと思います。

ブレンドされているのですね、チューンドエンジンならではの気遣いだと思います。5速だと更に気を遣いますよね(^^)